カテゴリー別アーカイブ: 作家名《ま》行

「村岡花子エッセイ集 腹心の友たちへ」村岡花子/著

村岡花子エッセイ集 腹心の友たちへ

村岡花子さんのエッセイを集めたもの。
戦中、戦後に書かれたものが収録されています。
女学校時代の話もありましたが、東洋英和女学校を卒業しても日本の教員免許は取得できなかったとか、そのために山梨の系列の学校で教員をしていた話などもあり、興味深かったです。
当時は日本の教育機関としては認められていなかったということですが、それでも当時の日本の女学校の中では英語教育のレベルは高かったと思われます。
ドラマ「花子とアン」では、「赤毛のアン」を出版するまでの物語という流れでしたが、その後、夫を亡くした後にどのようなことを考えて生きていたか、や、孫との関わりなども書いてある一文があり、本人の文章に勝るものはないと感じました。
「ラジオのおばさん」として名が知られるようになり、ときには声帯模写で物まねをされたりすることの気恥ずかしさや、講演会で全国各地を飛び回っている多忙な日々。
その中でも、村岡さんが徳島に講演に来たことがあるというのも、ちょっと驚きでした。
本当に招かれれば日本各地を回っていたんですね。
雑誌などに掲載されるエッセイということもあり、戦中であっても日常のあたりさわりのない内容になったりしていますが、そういうところも含めて、著者の姿勢のようなものが感じられました。

「黒猫の刹那あるいは卒論指導」森晶麿/著

黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)
大学四年生の「わたし」は院に進むことを決めたものの、卒業論文で頭を悩ませていた。そんな「わたし」が所属する唐草ゼミに新たなゼミ生が入ってくる。「黒猫」と呼ばれるこの学生と「わたし」は親しくなるが…。
黒猫と付き人の出逢いの大学時代の最初の物語。
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「黒猫の薔薇あるいは時間飛行」森晶麿/著

黒猫の薔薇あるいは時間飛行
黒猫が渡仏して半年。付き人だった「わたし」は恩師・唐草教授の友人である作家・綿谷埜枝の小説を研究し、雑誌に論文を載せることになり、綿谷を訪ねることに。
一方の黒猫は、恩師・ラテスト教授の孫娘マチルドから聞いた音楽家の音色と上下が逆さまになっている庭の話に興味を示し…。
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